11月29日(水)に、令和5年度補正予算案が成立したことを受け、経済産業省関連資料が公表されました。今回の補正予算案において、新たな補助金が創設されました。
それが「中小企業省力化投資補助金」(仮称)です。
1.事業再構築補助金が【中小企業省力化投資補助金】に
この「中小企業省力化投資補助金」は、「中小企業等事業再構築促進事業を再編」ということになり、その建付けが大きく変わりました。
「事業再構築補助金」では、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための新市場進出、事業・業種転換、事業再編、国内回帰又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、企業の思い切った事業再構築に活用されてきました。
それに対し、今回の「中小企業省力化投資補助金」においては、IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進するという目的で利用されます。
たとえばレストラン等で見かける「配膳型ロボット」なども、もしカタログに掲載されていれば、興味を持つ飲食店は少なくないでしょう。
2.「中小企業省力化投資補助金」の概要
「中小企業省力化投資補助金」の補助上限額は、以下のとおりです。
●従業員数5名以下 200万円(300万円)
●従業員数6~20名 500万円(750万円)
●従業員数21名以上 1000万円(1500万円)
賃上げ要件を達成した場合、()内の値に補助上限額を引き上げられます。補助率は1/2です。
3.「事業再構築補助金」がすぐに廃止となるわけではありません。
従来の事業再構築補助金は、すぐに廃止になるというわけではなく、経済構造の転換に挑戦する事業者、コロナ債務を抱える事業者等に支援先を重点化するということになります。
今までよりも、利用できる事業者がかなり狭まるのではないかと思います。また、補正予算で計上されている予算額をみると、従来の事業再構築補助金は来年度いっぱいで終了する可能性が大きいのではないかと予想されます。
事業再構築補助金は、制度の建付けが大きく変わった上、予算が大幅に縮小されました。「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」「事業承継・引継ぎ補助金」についても、昨年に比べ予算額が半減しています。2024年半ばに各補助金の予算がなくなることも予想できますので、申請にあたっては、早めに取り組まれることをお勧めいたします。
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