新型コロナ融資返済猶予について
新型コロナウイルスの影響で売上が激減し、資金繰りが苦しくなった事業者のほとんどは、日本政策金融公庫や信用保証協会の保証つきでコロナ融資による資金調達を行いました。
そのおかげで当面は資金繰りが改善されたものの、影響が長引いて売上が以前のように戻らず、再び資金繰りが難しくなっている事業者が増えてきました。今後コロナ融資の返済が始まると、なおさらキャッシュフローが厳しくなります。そんなコロナ融資の返済に悩む事業者が返済猶予期間を延長するための方法について解説します。
リスケ(リスケジューリング)
「リスケ」とは、金融機関からの融資に対する毎月の返済が厳しくなったため、金融機関との交渉を経て、返済可能な金額・期間などに変更することです。
返済のスケジュールを見直すことから「リスケジューリング」といい、それを略して「リスケ」と言います。
同額借換
通常の融資では、上記の「リスケ」しか返済額を減額するための方法がありませんでした。しかしコロナ融資に関しては、もうひとつ対応策があります。それは金融機関に「同額借換」を依頼することです。
同額借換とは、以前、コロナ融資を借りた金融機関から、同額の融資を再度行ってもらい、その資金で以前の融資の返済を行い、新たに借りた融資の返済猶予期間を、今後、1~5年にすることで返済猶予期間を延ばす方法です。
まず「同額借換」を依頼しましょう
リスケを行う際は注意点がひとつあります。リスケをしてしまうと事業者の信用格付けが大幅に下がるため、金融機関はその後の新規融資には応じてくれないようになります。将来、資金調達を行いたいと考えている事業者にとっては、できるだけ避けたい状況です。ですので、金融機関に依頼するのであれば、まず、「同額借換」で依頼されることをお勧めします。
今までの事例では、公庫や信用保証協会の保証つきコロナ融資の場合は、7割程度は対応していただいています。
同額借換を認めてもらえなかったときの対策
7~8割の同額借換が成功する=2~3割は認めてもらえないということ。そうなると残った方法は、「リスケ」しかありません。リスケへのスムーズな移行を目指すため、1ヶ月分は返済することが大切です。
その後、「今回は無理をして資金段取りを行い、何とか返済することができました。が、次回以降、とうてい返済をすることは不可能です。。同額借換は、返済猶予期間を延ばしてもらおうと思って依頼しました。しかし認めてもらえなかったので、次回以降の返済につきましてはリスケをお願いします」と依頼することで、金融機関も事態の深刻度を察知し、リスケ交渉に臨む体制を作ってもらえることが少なくありません。一度融資を断った手前、金融機関はリスケに応じざるを得ない状況になるからです。
この記事の監修者
宮内法律事務所 代表弁護士 宮内 裕
(福岡県弁護士会所属 / 登録番号:第44371号)
「法的な正しさ」と「人としての納得」を両立させる。
元福岡県庁職員という、行政実務を知り尽くした異色の経歴を持つ弁護士。福岡・博多を中心に、相続・交通事故・企業法務の3分野に特化して活動中。
相続や遺産問題では、遺産分割から、高度な交渉が必要な使い込み調査・遺留分請求、複雑な事案、数億円規模の解決など相続全般を対応。
交通事故では、300件以上の対応実績で、適正な後遺障害認定と賠償獲得のため、保険会社とのタフな交渉を代行。企業法務でも、元行政職員の視点を活かし、未然に紛争を防ぐ予防法務とリスク管理を得意とする。
→ 宮内弁護士の詳しい経歴・解決実績はこちら
