【土地や家の相続による名義変更】揉めやすいポイントを弁護士が解説

相続

2026.01.16

土地や家の相続による名義変更

親や配偶者が亡くなった後、避けて通れない手続きの一つが、土地や建物といった不動産の名義変更、いわゆる「相続登記」です。

土地や家は、現金など他の財産とは異なり、名義変更に複雑な手続きが必要です。

そして、2024年4月より相続登記の義務化も始まり、名義変更を放置することのリスクが広く知られるようになりました。しかし実務の現場では、「話し合い」をきっかけに、相続人同士がもめてしまうケースが後を絶ちません。

本記事では、相続による土地・建物の名義変更において、特にもめやすい代表的なポイントを解説します。

相続登記でトラブルになりやすいポイントは

誰が不動産を相続するのか決まらない

最も多いトラブルが、「誰が土地や建物を相続するのか」で意見が対立するケースです。
相続人が複数いる場合、不動産を誰が取得するかは遺産分割協議で決める必要があります。しかし、不動産は預貯金と違い分けることが難しく、「長男が住んでいるから」「親の面倒を見ていたから」など、それぞれの主張がぶつかりやすい財産です。

話し合いがまとまらないまま時間だけが経過し、名義変更ができずに放置されてしまうことも少なくありません。

対策としては、遺言書を作成するなど、生前に準備をしておくことが望まれます。

共有名義にすることによりトラブルになる

話し合いがまとまらない場合の妥協案として、「とりあえず共有名義にする」ケースがあります。これは、法定相続分(法律で決められた持分)で名義人としておくことです。

しかし、法定相続分での共有名義は将来的なトラブルの火種になりやすい点に注意が必要です。

共有不動産は、売却や建替え、賃貸などを行う際に共有者全員の同意が必要となります。このとき、一人でも同意しないと、土地や家を売ったりすることができなくなります。

さらに、共有者の一人が亡くなると、その持分がさらに相続され、権利関係が複雑化します。結果として、処分できない不動産になってしまうケースも珍しくありません。

対策としては、話合いがまとまってから相続登記を行うことや、相続人申告登記を行うことが考えられます。

※相続人申告登記(相続人である旨の申出)とは、相続によって不動産を取得した場合に、相続登記(正式な名義変更)を行わずに、相続人であることだけを法務局に申告する手続きです。これにより、相続登記の申請義務を果たしたことになり、相続登記申請義務違反による過料の制裁を受けることを防ぐことができます。

相続登記の手続きやその費用を誰が負担するのか

名義変更に必要な書類の収集や登記申請を、誰が行うのかという点でも、トラブルが起こりがちです。
「不動産を取得する人がやるべき」「みんなで協力すべき」など、考え方は相続人ごとに異なります。

また、登記の費用負担についても、事前に決めておかないと不満の原因になります。手続きそのものよりも、こうした実務的な部分で関係が悪化するケースも少なくありません。

対策としては、「名義人となる人がすべて負担する」というようにあらかじめ決めておくことが重要です。

名義変更を先延ばしにしてしまう

「急がなくても困らないから」と名義変更を先延ばしにした結果、相続人の一人が亡くなり、さらに相続が発生するケースもあります。
相続が重なることで相続人の数が増え、連絡が取れない人が出てくると、遺産分割協議そのものが成立しなくなります。

名義変更を後回しにすることが、結果的にもめ事を拡大させる原因になる点は、ぜひ知っておくべきでしょう。

「名義変更を放置」すると起きる5つのトラブル記事(←コチラ)

まとめ

相続による土地・建物の名義変更は、単なる事務手続きではなく、相続人同士の利害や感情が絡むため、もめやすい分野です。
特に「誰が相続するか」「共有にするか」といった点は、早い段階で整理しておくことが重要です。

宮内法律事務所では、これまで複雑な事情が絡み合う相続問題を解決してまいりました。 義務化への迅速な対応と、ご家族の想いを尊重した丁寧なヒアリングを大切にしています。法的な視点から複雑な問題を整理し、最適な解決策をご提案しますので、最初の一歩が踏み出せない方も、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。

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